2011年 09月 20日
谷地八幡宮ホームページより 別に「谷地の舞楽」とも呼ばれる当宮神職林家が一子相伝にて奏する舞楽で、天王寺系と云われております。 「舞楽由緒」によると、「当社の舞楽は社人林氏の掌るところにして、伝え云う同家の祖林越前は四天王寺の楽人たりしが、貞観二年(860)僧円仁(慈覚大師)に追従し羽州山寺に来たり。根本中堂にて舞楽を奏し、後世谷地に往せり。古来山寺日枝、慈恩寺、平塩熊野、谷地八幡四社寺の舞楽を掌る」とあります。林家の祖林越前は大阪の四天王寺の楽人(天王寺の楽人は、薗・岡・東儀・林の姓を賜い代々世襲の家業として受継いだ。林越前は林氏の一派の出自である。)であり、慈覚大師に従い山寺立石寺にて舞楽を奉奏し、山形の地に定住します。その後、林家の子孫は時代とともに慈恩寺、谷地へと転じていきながら、慈恩寺、平塩熊野、谷地八幡各所にて舞楽を奉奏してまいりました。現在恒例として奉奏しているのは、五月の慈恩寺「一切経会」と、九月の谷地八幡宮「例大祭(谷地どんが祭り)」となっております。 林家舞楽は、早くに地方に下ったため、平安中期以降の楽制改革(日本化)の影響が少なく、よりシルクロードの面影をとどめていると評されております。地方伝承のため、かなり様変わりしている事も事実であるが、日本伝来から千三百年、奥羽に移って千百余年、本質的に変わらず伝承されてまいりました。昭和五十六年(1981)国指定重要無形民俗文化財に指定されております。 林家伝承の舞楽 一 . 着乱声(ちゃくらんじょう):演目に先立ち必ずこの曲を演奏します。 二 . 燕歩(えんぶ) 三 . 三台(さんだい) 四 . 散手(さんじゅ) 五 . 太平楽(たいへいらく) 六 . 安摩(あま) 七 . 二の舞(にのまい) 八 . 還城楽(げんじょうらく) 九 . 抜頭(ばとう) 十 . 陵王(りょうおう) 十一. 納曽利(なそり) 駐車場を探しているうち、一、二は終わってぃました。シルクロードより伝わる舞楽、面、装束、舞に注目。 三 三台 〜さんだい〜 一人舞 / 蛮絵装束(ばんえしょうぞく) 中国唐時代の則天武后の作といわれてます。武后は帳文成といえる秀才書いた『遊仙窟』を悦び、艶麗をきわめたといわれています。『遊仙窟』とは今日で謂う恋愛小説のようなものでした。ゆったりとした動きがその情を写す優美な舞です。装束は蛮絵といわれる一対の獅子が円形に刺繍された桧皮色(ひかわいろ)の袍を着用し、太刀を帯びております。現在、各楽所にはその舞の姿を消しており、当地にのみ伝承されている貴重な舞であります。 四 散手 〜さんじゅ〜 一人舞 / 龍甲(たつかぶと) 裲襠装束(りょうとうしょうぞく)舞人は裲襠装束に赤色の隆鼻の面をつけ、龍甲をかぶり太刀を帯し鉾(ほこ)を持って舞う、走り舞の一つであります。伝えによれば、神功皇后が三韓征伐の時に率川(いさかわ)明神が将卒を指揮された姿を舞楽化したものとあります。 五 太平楽 〜たいへいらく〜 四人舞 / 甲冑 この曲の由来は、武昌太平楽(ぶしょうたいへいらく)とも呼ばれ、中国楚(そ)の頃荘・頃伯(けいそう・けいはく)両人が剣舞した様を模したものと伝わっております。当舞楽では、古くから甲冑を着用、太刀を帯びて舞います。始に一臈(いちろう)が鉾を持って舞い、追って他の三人が舞座につき、剣印の舞、次に抜刀による舞、最後に全員が楽舍へ向きをかえ、一臈は橋掛に立ち他の三人は横並列にて引き込みの舞を納め、太刀を右肩近くにおき退出していきます。 六 安摩 〜あま〜 一人舞 / 巻嬰冠、雑面、襲装束(かさねしょうぞく) 僧仏哲が、林邑楽(りんゆうがく)を伝えた林邑八楽の一つで、鎮魂の舞と言われております。「安摩」の舞は下襲に裾をつけた姿に太刀をおび、頭には巻嬰冠(けんえいかんむり)、紙の面(雑面)を着け中啓を持つ。当舞楽は一子相伝のため、一人舞となっています。 七 二の舞 〜にのまい〜 二人舞 / 翁は浅黄色の有紋固地綾の差袴、茶色の紗の道服 / 媼(おうな)は浅葱色の麻の無地の小袖 面は翁が咲面(さきめん)、媼は腫面(はれめん)をつけます。翁は先の「安摩」の舞を真似、老婆這いながら後をついて行きます。舞台中央にて老夫婦が揃い、翁が懐より懐紙を取りだして老婆の顔面を拭き取ろうとします。老婆は嫌がるので袖から振鼓の玩具を与え、その隙に顔面を拭きとります。次に老婆の腕を翁の肩にのせ、労りながら老婆を立たせようとするが叶わず。中啓を開き老婆を三度扇ぎ終わって翁は老婆に気配りながら舞納め、老婆は振鼓を振りながら後について帰ります。こっけいな舞振りとなっております。因に「二の舞を踏む」という生活用語はこの舞楽から出来た言葉でもあります。
by rwshkknsgttsbktnh
| 2011-09-20 08:00
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